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Kento Manabe

ARCHITECTURE + Design Portfolio 2009-2014


000

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Kento Manabe from Japan , Tokyo

Profile

internship 東京都練馬区生まれ 東京都立大泉高等学校卒業 千葉大学工学部建築学科入学 千葉大学大学院建築都市コース入学 岡田哲史研究室

永山祐子建築設計 山本理顕設計工場 日本設計 新建築研究所

Japan

05 Aichi 07 Yokohama

アアルト大学・ウッドプログラム(マスターレベル) 千葉大学大学院建築都市コース入学 岡田哲史研究室在籍中

Awards 01 02 03 04 05 06 07

日本建築学会卒業設計展出展 千葉大学卒業設計奨励賞 日本建築学会設計競技支部入選 第 8 回愛知建築士会学生コンペ佳作 第 27 回建築環境デザインコンペティション優秀賞 第 2 回愛知建築士会建築コンクール佳作 トビタテ留学

日本代表プログラム一期生

Tokyo

Skills

Chiba

Nerima_Home town

01 Ueno

Ps

Ai

Al

Br

Vw

Fz

Kn

4D

02 Toke

09 Daikanyama

interests 読書

サッカー

写真

映画鑑賞

コーヒー

Chiba_city University

10 Kanaya


profile

academic works

希望の斜路 営みを紡ぐ

01

p005-p024

傘と雲の建築

02

p025-p042

季節はずれの風筒

Competition

03

p043-p050

04

東京 24 区

祭りの鼓動に踊る街

05

p057-p062

p053-p056

06

p063-p066

ヒトノス

Implementation

07

p069-p070

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p071-p074

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p077-p078

LLOVE

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p075-p076


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DIPLOMA


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Thread of the history, trace of the apartment DATE PLACE


005

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希望の斜路 営みを紡ぐ DATE PLACE


希望の斜路 営みを紡ぐ

同潤会アパートとは? 同潤会アパートとは大正時代末期から昭和時代初期にかけて東京・横浜の各地に 、関東大震災の復興支援を目的として建設された近代日本で最初期の鉄筋コンク リート造集合住宅。一連の同潤会アパートは

選にも選ばれている

。老朽化のため順次、建て替えが進められたが歴史的建築物として、一部では、 取り壊しに対しての保存運動も起こった。

01 計画背景 同潤会青山アパートの 建 て 替 え で 感 じ た こ と 原宿・表参道に同潤会青山アパートは建っていた。建物自体はとても古かったけれども、い くつかの店舗が入っていながら、植木鉢や洗濯物など人の生活が感じられ、表参道の雰囲気 ととてもよく合っていたことが、当時小学生だった僕の印象に強く残っている。 小学校6年生のとき、その青山アパートは表参道ヒルズへと建て替えられた。建物は新しく なって、それはそれでかっこいいなと思ったけれど、その場所が今までとは全く違う場所の ように感じられたのを今でも強く覚えている。ものすごく思い入れが合ったわけではない建 物に対して、なぜかはわからないけれど言い様のない寂しさのようなものを感じた。古い建 物が新しくなると、建物自体だけではなく周辺の雰囲気も同時に変えてしまうのかもしれな い。

目に見えぬ想像力の糸 ある建築史家が著書の中で、都市は目に見えない想像力の糸で繋がっていると著書の中で言 っていた。歴史的な建築を目にした時、人は自分の知らない過去の世界へと思いを馳せる。 それは、優れて創造的な行為であり、だからこそ、都市が歴史的な建築を失うとき、都市は おそらく非人間的な世界になるであろうと。 この文章を読んだとき、青山アパートが建て替えられたときに感じた寂しさの意味がわかっ

都市は目に見えない歴史の糸で つながっている

た気がした。もしかしたら、青山アパートを見つめながら、生きたことすら無い昭和初期の 世界を想像していたのかもしれないと。 そして今、最後の同潤会アパートである、上野下アパートの高層マンションへの建て替え計 画が発表された。建物は老朽化しまっており、そのまま利用することはできない。しかし、 同潤会アパートの持つ性質を受け継ぐことで想像力の糸を断ち切らないように、新しく設計す ることは可能なのではないだろうか。


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02 敷地 台東区・東上野 _ 建て替えにより変化する街 敷地である台東区東上野は、上野駅の浅草寄りに徒歩5分の位置にあり、上野駅以東の台東区では、鳥越、根岸、日本堤の一部とともに、戦災を免れた数少ない地域の一つで古く からの町家が数多く残り歴史的な東京の雰囲気を色濃く残している地域であったが、建て替えや再開発の影響により町家の多くが、上野駅に近いという立地条件からオフィスビル へと姿を変え地域の町並みは変化し地域性が失われてきている。また、オフィスビルの増加に伴い地域の昼間人口は増加し少子高齢化と合わせて街の空洞化が懸念されている。

変化する街

03 コンセプト 同潤会上野下アパートの”目に見えぬ想像力の糸”をたぐり寄せ可視化する まず、文献調査やヒアリングから分析することにより上野下アパートの’’目に見えぬ想像力の糸”を抽出した。phase2ではそれらをどう設計に利用するかをプログラム、 構成、空間性、 保存の4つのカテゴリーに分配した。そして、phase3ではそれらを現代に則した形に展開させた建物の骨格を決定した。それら 3 つの phase を用いることによって、同潤会アパー トの持つ特徴を残しながら、これからの時代や敷地条件に求められる形へと適応させようと考えた。

抽出

他者を受け入れる性質

分類

プログラムの提案

展開

住居一体型地域拠点施設

災害拠点としてのなりたち 感じられる生活感 小さなスケール感 中庭を大きくとった住棟配置 住棟コミュニティの中心となる階段室

構成の提案

2重螺旋構造

構造 ひとつながりの動線 明るい階段室

空間性の提案

小さなスケール感

暗い中廊下

スロープのコミュニティ

ファサード 銭湯寿湯とのつながり

住戸テラス

素材 塀 広場 井戸 屋上

保存

縦格子


希望の斜路 営みを紡ぐ

04 プログラム ①プログラムによる可視化 住居一体型地域拠点施設の提案

上野下アパートの地域に開かれた公共性や地域の災害拠点としての成り立ちを考慮 して、単一機能の集合住宅としてではなく、住居一体型地域拠点施設としての再生 を提案する。住居と地域拠点施設を複合し、人の生活のコミュニティを街へと展開 させることで、新しい公共空間の使われ方が生まれ、ハコモノとしての地域施設だっ

同潤会アパート

居住機能

ハコモノとしての地域拠点施設

地域機能

③ 災害拠点

住居性をおびた地域拠点施設へ

インフラ拠点

タウンカフェ

たものを住民の生活と密着したものへと変化させる。

住居一体型地域拠点施設の5つの役割 図書館や工房などの地域機能とアパートとしての居住機能に加えて災害時におい て、一時避難拠点として、広場や井戸を利用したり、コージェネレーションシステ ムを用いた、インフラ拠点。そして地域の情報を外部へと発信するタウンカフェの 機能を併設した。

05 構成 ②構成による可視化

二重螺旋型の提案

既存の階段室型から二重螺旋型への移行

アパート住人用動線

階段室

既存階段室型 上野下アパートのたたずまいや広場は保

住人が利用する動線。現状の上野下アパート

存するために既存の高さや volume は同

と同様にこの空間を通して、アパートのコ

様とする。

ミュニティが形成される。

しかし、階段室型は隣り合った住戸同士 の関係は強いがユニット化されているた めヨコの関係は分断されてしまってい

内部空間

る。 地域機能と住居機能を挿入する。アパート の住人が地域機能を生活の延長として利用 することで、新しい公共性が生まれる。

街の人用動線 アパート住人用動線 街の人用動線

二重螺旋型 上野下アパートの既存構成である階段室 型を

や建物の高さは保存しなが

地域機能を利用しに来る住人が利用する

ら、二重螺旋構造の構成へと変化させる。

動線。図書室や工房など地域の活動と一

住人のプライバシーなどを保ちながらも

体となった空間。

住人が地域側の機能を利用することに よって、住人同士のつながりが建物全体

2重螺旋構造によりプライバシーと公共性を両立させる。

へと展開される。


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生活感のあふれるテラス

にぎやかな斜路

小さなスケール感

06 空間性 ③空間性の提案

同潤会アパートの空間性の継承

同潤会アパートの特徴は手の届きそうな、小さなスケール感や階段室で育まれる身近なつながり、共用部にあふれる住人たちの心地良い生活感である。特にその小さな階段室の中 で同潤会のコミュニティは育まれた。躯体や構成は変わってもそういった雰囲気を感じられるよう、スケールや住戸の構成を決定した。スロープの小さなスケール感の中に住戸テ ラスを通してあふれる生活の風景が、地域の活動に彩りを与え、新しい公共性を造り出す。

同潤会アパートのスケール


希望の斜路 営みを紡ぐ

小さな窓

絡まるように展開される2つの性質の空間をつなぐ 小さな窓。その、小さな窓をのぞくと反対側の世界 と出会う。

路地のような通り抜け

2つの斜路をつなぐ路地のような通り抜けの道。街 の中のような性質を与える。

07 パース 2つの性質をつなぐ空間 2つの性質をつなぐように小さな窓や、路地空間のような細い通りぬけを設けた。似てるようでどこか違う反対側の世界を垣間見ることで、2つの空間の住人がお互いの性質に影 響される。


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08 機能と空間 縦格子による機能と空間の一致 縦格子を巻き付ける スロープのまわりに縦格子を巻き付けることで、同潤会アパートのスケー ルと空間性を残した斜路空間となる。

グラデーションを与える 内部空間の機能の性質に合わせて、縦格子の間隔にグラデーションを与え ることで空間にメリハリを与え、内部に明るい場所と暗い場所を連続させ る。


希望の斜路 営みを紡ぐ

内部と外部に変化を与える 静的な機能

動的な機能

静的な機能

2つの性質の連続 斜路のまわりに張り巡らされた縦格子によって、内部と外部がゆるやかに連続しながら小さな スケールの斜路空間となる。縦格子は 200mm から 600mm のピッチでグラデーションするように 変化している。明るさと暗さ、開かれた空間と閉じられたといった2つの性質が連続する。

見える、見えないの関係 また、縦格子の間隔を連続的に変化させ、広場空間から内部空間に対して、見える、見えない の関係を作り出すことによって、静的な機能に対してのプライバシーを確保している。


09 配置図兼 1 階平面図

裏道 銭湯・寿湯

更衣室

教材室

園児用トイレ EV 遊戯室

職員室

乳児室

保育室B

寄り合い所

ステージ

オープンカフェ 井戸

広場・園庭


希望の斜路 営みを紡ぐ

④既存からの保存 広場や井戸、建物のたたずまい、銭湯とのつながりや幹線 道路側のファサードは同潤会アパートのアイコンとして保 存される。

1. 広場・井戸の保存

バックヤード

2. 塀とたたずまいの保存 レストラン

清洲橋通り

街の情報センター

タウンカフェ

3. 幹線道路側ファサードの保存

4. 銭湯・寿湯とのつながりの保存


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希望の斜路 営みを紡ぐ

10 各階平面図 キッチン

工房

X1

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X4

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図書室

リビング X1

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屋上

X1

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X1

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住人の生活と地域の人のアクティビティが混ざり合う空間。住人の生活が、スロープや共用部 分に溢れ出し、建物全体は住居性を帯び、住人や地域の人同士の新しいつながりが生まれる。


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11 断面図 ただひとつとして同じでない断面を2本の斜路を通して巡る 連続する断面の中で、アパートの機能と地域の機能がオーバーラップする空間。斜路を行き来するだけで、お 互いの空間やにぎわいが感じられる。


希望の斜路 営みを紡ぐ

秘密基地のような場所

高さ方向のズレを利用してスロープと一体となる場所

吹き抜けによる縦のつながり

2つのスロープのズレを繋ぐ場所


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12 立面図


希望の斜路 営みを紡ぐ

0

1

5

10m


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2つ

2つのスロープを通して生活の場が全体へと展開されていく 最もヒューマンスケールなラウンジ

3つの機能 ( 広場・園庭・一時避難場所)を併せ持つ広場

同時期に建設された長屋

13 断面パース


3652 希望の斜路 営みを紡ぐ

つのスロープが交わる屋上・スカイツリーを望む

2つのスロープを地形のようにつなぎ住人の本棚を兼ねる図書室

住居とスロープのバッファーとなるテラス

既存との関係を残した銭湯

地域に電気を供給するコージェネレーションシステム

寄り合い所

閲覧室

居室

コージェネレーション

テラス

スロープ(地域住民)

ラウンジ

スロープ(住人)

図書室

屋上


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3rd grade


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An umbrella and cloud DATE PLACE


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傘であり雲である建築 DATE PLACE


傘であり雲である建築

01 コンセプトドローイング 傘

が集まってできた

のような

建築

をつくりたかった

風はどこからともなく入ってくる 雨の日には晴れの日とは違う領域が創られる

雨が集まって流れる場所

傘の隙間から漏れ出してくる光

雲の中に行くほど静かな空間

光のよく当たる場所は植物が成長する

建築 と 環境 建築 は 一 度 建 て ら れ て し ま っ た ら 短 期 間 で そ の 姿・形を大きく変化させることはない。 それ に 対 し て 、 環 境 は 数 時 間 、 一 日 、 季 節 と い った様々な時間の尺度のなかで、その様相を変化させて いく。 光や雨、空の色や明るさ、そういった日常の中にある様々な環境に強く影響される建築を創ることで、より強くこの場所を理解し感じることができるのではないか 、と 考 え た 。


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傘であり雲である建築

02 敷地 昭和の 森公園 昭和の森は、市の中心部から東南に約 土気地区に位置する面積 西

、南北

、緑区 、東

の市内最大、県内でも有数の規模を誇る

千葉市の総合公園である。公園の一部が県立九十 九里自然公園に指定されれいる。四季を通じて草

b.

c.

d.

花や樹木、野鳥や昆虫など多くの種類の植物や生 き物が見られる。公園内には、展望広場、芝生広 場の他、ユースホステル、キャンプ場、野球場、 テニスコート、サイクリングコース、ウォーキン グコース、遊び場、自然公園などの施設がある。

太陽の広場

a.

e.

f.

g.

キャンプ場

アスレチック 菖蒲園

展望広場

下多田池

お花見広場

周辺環境 ふるさととしての昭和の森 ニュータウン

昭和の森公園は西側のニュータウンと東側の古い 集落に挟まれる形で位置しており、歴史やなりた ちのまったく違う2つは交わることなく異なる風 景をつくり出している。この土地の古い自然環境 である昭和の森公園の自然や環境がその両者をつ なぐものになるのではないかと考え、それを公園 の来場者へと伝えるためのビジターセンターを計

古い集落

ニュータウン

古い集落

画する。

太陽の広場 ゆるやかなすり鉢状の地形 敷地として選定した太陽の広場内は最大9mの緩や かな高低差があり、中心にいくほど低くなるすり 鉢型に地形をしている。そのためこの建築は最初 に屋根が目に入る。つまり、この建築のファサー ドは壁ではなく屋根なのである。

2つの入り口から見下ろせる場所 太陽の広場の中心部には木が密集して生えている 箇所が2箇所存在している。2つの公園入り口側 から建築を見下ろせる場所を敷地とするため広場 の中心部分の中で、両側から木々を避けて視認す ることができるエリアを敷地として設定した。 第一駐車場から

第二駐車場から


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03 雲と傘のダイアグラム デザインプロセス UP

down グリッドを屋根に反映させる

大屋根とグリッド

FEW LIGHTS

グリッドに沿って切る

上下にずらす

MORE LIGHTS

光 屋根と屋根のズレによって空間内部には様々な種類の光が入ってくる。 屋根のズレは様々であり、そのズレの大きさによって光の量や強さ、空 間内部の明るさは変化する。

小さなズレ

大きなズレ

RAINS

雨 一つ一つの屋根にほんのわずかな水勾配を与えることによって屋根の下 に雨が流れて落ちてくる場所が出来る。雨の日にしか感じることの出来 ない境界があったり、晴れの日に通れた場所が雨の日には通れなくなっ

空 屋根の素材には鏡面仕上げのアルミ板を使用した。広場からこの建物を 見下ろしたとき、空や雲が屋根に映り込む。この建築は、天気や季節、 時間によってその姿を変化させる。


傘であり雲である建築

04 配置図


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05 平面図

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X1

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Y3

9390 Y4

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Y5

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Y8

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0

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0

0

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傘であり雲である建築

06 ダイアグラム この建築は様々なパラメーターによって多様に定義される。それらの組み合わせによって絶えずこの建築は絶えず移り変わる。

ゾーニング

体験

情報掲示

調査・研究

交流

ビジターセンターとしての機能と公園の環境を考慮

屋根のずれのよって、強い光や弱い光、明るい場所

水勾配を与えられた屋根によって、雨は空間内部へ

してゾーニングを行った。

や暗い場所が生まれ、屋根の下に自然の多様性を呼

と導かれ、新しい境界を作り止し晴れの日とは違う

び込んだような環境が生まれる。

空間がつくられる。

空気

広場の環境とゆるやかに関係し、屋根の下にはにぎや

この建築内部のほとんどの空間は新鮮な空気が入り

かさのグラデーションが生まれ、それが建築のプログ

込んでくる。

ラムとも対応している。

屋根に大きな穴をあけ、内部に外部を創ることで、 広場と屋根の下の空間に か よう設定した。

かの関係を創らない


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07 断面図

展示室_多目的

ロビー

Y1

Y2

研究室

展示室_植生

Y3

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Y7

職員テラス 工房

X1

展示室_多目的

多目的広場

X2

X3

X4

X5

X6

研究室

X7

会議室

X8

X9


傘であり雲である建築

昭和の森の環境を体で感じながら、この場所の環境についてを知るきっかけをつくる。


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もとからそこにあったかのように広場の環境とやわらかく関係する。


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突如、降り出した雨。


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傘であり雲である建築

中庭広場はイベントスペースや地元の産直市場として利用され、ニュータウンと集落の人の交わる場所となる。


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4th grade


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New With Old Old With New DATE PLACE


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New With Old Old With New DATE PLACE


New with Old , Old with New

01 敷地 ブ エ ノ ス ア イ レス・プエルトマデロ地区 敷地は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスのプエルトマデロ地区に存在している。プエルトマデロ地区は、ラプラタ川に面した地域であり、1880 年から 1890 年ぐらいにかけて 建設された港や港湾施設が多い地域だった。しかし 船の大型化などにより、港としての機能は失われ荒廃した状況となってしまった。1990 年ごろから、この地域の河川東側を中心 に再開発 がはじまり、もともとの港だった運河沿いに、古くからあった赤レンガの倉庫と現代的な高層ビルが混在する現在の特異な環境が形成された。この2つの時代の建築によっ て構成されることがこの場所のコンテクストと考え、その2つの時代を連続的に横断するような美術館を提案する。 旧市街と再開発地域

高層ビル

赤れんがの倉庫

02 コンセプト 素材による二面性 の 空 間 化 新しさと古さが共存するプエルトマデロ地区の性質を素材とその素材が持つ特徴を元に表現 する。新しさを表す素材にはガラスを用い、ここには現代アートを展示するギャラリーに加え、 広場やテラスなどより開かれた性質の諸室を配置した。対して、古さを表す素材には、プエ ルトマデロの倉庫街と同様にレンガを用い、ここには倉庫などと同時代の 19 世紀のアートを 展示し、閉じられた性質の空間となる。ガラスとレンガという相反する2つの素材によって 両者を表す空間を構成することによって、この土地の持つ2面性を空間化しようと考えた。

volume をぶつけ空 間 を 構 成 す る レンガとガラスのそれぞれの volume をぶつけ合わせるようにして構成することにより、レン 19c

21c

ガの volume の採光をガラスとの接点にすることにより、明るさと暗さの連続が生まれる。 レンガ

ガラス

レンガにガラスの

をぶつける


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03 平面図 First floor plan

í 4 2

5

2

2

7 5 2 2

3

6

Third floor plan

Fourth floor plan 9

10

10

9

9 10

8

8

10

8

8

Second floor plan

3

3

1

8 9

8 8

8

8

8

1階屋根部分にあたる場所で屋外展示の場。ガラスと

美術館のメインギャラリー。レンガのボリュームが円環

1階屋根部分にあたる場所で屋外展示の場。ガラスとレン

レンガの噛み込みのバリエーションで空間をつくる。

を描くよう配置されて、観覧者は館内を廻る。

ガの噛み込みのバリエーションで空間をつくる。

04 断面図


New with Old , Old with New

3階ギャラリ ー

2階テラス

1 階カフェ

展示空間は回遊性をもたせ、volume の操作により、レンガとガラス、現在と過去、明る さと暗さ、2つの性質が連続的に展開される空間となる。

1階中庭広場


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て が み

季節 はずれの 風筒 DATE PLACE

地下の空気をそっと取り出してみる。

誘われた地下からの風は 筒から漏れ出して便りとなって ひと足早く春の訪れを告げたり 木々が紅葉している時間を ほんの少しだけ伸ばしてくれる。

まだ冬の名残を残す枯れ木たちの中で ひと足早く咲いた桜の花は より美しく、より鮮やかに感じられ 今まで知らなかった季節の移ろいの 豊かさを気付かせてくれる。

“風筒”が手紙のように “季節はずれ”を知らせてくれるとき その便りにのって 再びこの場所へと足を運ぶだろう。


季節はずれの風筒

01 地上と地下の再編 代々木公園の地下を東京メトロ千代田線が横断している。しかし公園と地下の関 係は断絶され、地下鉄の換気口は忘れ去られたように公園に置かれている。地下 から伸びる換気口を地上面で空間化することで、都市がつくり出した設備と自然 が織りなす美しい風景に着目し、その存在を再編する。

代々木公園

東京メトロ千代田線

02 地下空間の持つ恒温性 地下空間は1年を通して温度の変動が少なく、夏は涼しく、冬は暖かく感じられ る。換気口を通して、地下空間の環境を引き込むことで、人のよりどころとなる 魅力的な空間を創る。

地上

地下

東京における外気温と地中温度の年間変動

03 メトロ風と土による大気浄化 土壌による大気浄化

微生物 土中水分 土粒子

排ガスなど大気中の汚染物質を、土中 光合成

に普遍的に存在する微生物の分解作用 CO2

と土壌の持つ吸着・ろ過作用によって 除去し、クリーンな空気を地上に還元 する。また分解され発生した窒素は必

メトロ風

須元素として植物の生育を促進する。

一酸化炭素

微生物の活動において発生する二酸化

窒素酸化物

炭素も、地上の植物の光合成のサイク ルに組み込まれ、大気浄化と土壌豊穣

浮遊粒子物質

化の融合システムとして構築される。


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04 空気循環システム

05 風筒のダイアグラム

地下鉄の流れを利用する

ひらいた空間、とじた空間と変化させることで、広場となったり、道となっ

地下鉄走行時の圧力差を利用して自然換気が行われる。その際に発生する空気の移動を、土壌の浄化作用

たり、多様な空間を生む。

により地上へ還元するとともに地下空間の恒温性がもたらす環境の差異を植物によって視覚化する。

浄化された空気で空間が満たされる。

東京の大気 緑の香りを伝える風

一定温度の風

土壌層 通気層

環境に沿って筒の大きさを緩や かに変化させる。

オゾン混合

進行方向

メトロ風

06 温熱環境

07-a 植栽計画

換気口から流れてくる地下空気は1年を通して一定の温度を保つ。半筒状に形成された曲壁面は空気と熱の 滞留所となり、通常の屋外とは異なる環境をもたらす。

10℃ 温度変化による影響を受ける植物を 風筒の起点に配置することで、 “季節はずれ”の風景が生まれる。

20℃ 日光を多く必要とする植物は、 筒の開けた空間と連動させて 広場のような空間とし、日照時間を確保する。

30℃

風筒によって形成された温熱環境と空間の持つスケールの組み合わせに合わせて植栽を配置していく。色 1年を通した気温差は換気口に近いほど安定し、温熱環境の違いは植生に差異を生じさせる。

07-b 風筒によって形成され た温熱環境と空間の持 つスケールの組み合わ せに合わせて植栽を配 置していく。色とりど りの植物を混合させる こ と で“季 節 は ず れ” をより強調し、色彩豊 かなランドスケープを つくり出す。

とりどりの植物を混合させることで“季節はずれ”をより強調し、色彩豊かなランドスケープをつくり出す。


季節はずれの風筒

深紅に染まりつつある森の中で、深緑に茂る木々が夏の名残りを描く。

風筒の見えない浄化装置は

風筒のはじまりの場所。

地上に、芽となり実となり現れる。 

洞窟のような入り口が、季節はずれの空間へと人びとを誘う。

公園の木々に囲まれた場所に沿って、 風筒もその身を小さく伸ばす。


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祭 りの 鼓 動 に踊   る街

全体計画

犬山城

A town dancing with a beat of festival

愛知県犬山市は古くから城下町として栄えてきた。しかし近代化の中で、 それを象徴する街の骨格である外堀は埋め立てられてしまった。そこで、

DATE PLACE

本提案では「核」として堀を呼び起こし、同時に堀に関係した4つモデ ルを考えた。祭りへの街の気運や宴の終焉の余韻に呼応するように堀の 水位は変化し、街の至るところで犬山の鼓動として可視化される。その 変化にあわせて計画される4つのモデルは、鼓動にあわせて街全体に彩 りを加えていく。祭りが近づいてくるワクワクした気持ちや、終わって しまった寂しいような切ないような気持ちをこの建築は最大化させる。 そのことがここに暮らす人、ここを訪れる人にとってこの場所を他には ない魅力的な場所へと変化させていく。

04

小学校

屋形船を街内部へと引きこむ

対象敷地

03 対象敷地

02 対象敷地

城下町の歴史と駅をつなぐ

それぞれの点がやがて面となり 街全体の特徴を作り出す

犬山駅

02 外堀モデル

03 街中モデル

01 対象敷地


祭りの鼓動に踊る街

敷地分析

まちの成り立ちを読み解く

総構えの街並

骨格の喪失と同化

資源の分散と減少 戦国時代より城郭が整備され始め、堀が町を取り囲む、

城と街並が一体となった雰囲気を醸し出していた。現在

堀の埋め立て

町割り

の町割りは当時の堀の骨格の影響を受けている。 しかし明治の廃藩置県によって堀が取り壊された事 で、城下町としての町の骨格が失われ、総構えに由来し た町割りも形だけのものとなり、周辺地域と同化を始め る。 徐々に周辺地域と同化し、現在では、歴史的資源は本 町通り周辺に残されるのみになる。また本町通りの裏側

同化

提案

では、空き地や駐車場が増加している状況がある。

国際観光としての犬山に向けて

骨格の再定義 堀の再生

水量の変化 まちの行事に合わせて水位を変化させる . 正月

犬山祭

花火大会

再生した堀に郷瀬川より水を引 き込む。引き込まれた水は、季

正月

節とともに変化していくまちの 熱気に呼応して、その水位を変 水量

える。犬山まつりや夏祭りや正 月の頃には、水位はピークに達

かつての堀の存在が忘れ去られている状態

まちの遺構から城下町の歴史を再認識する

し、観光都市としての賑わいを 作り出す。普段の水が少ない時

堀が埋め立てられた事で、まちと城が持っていた一体的な雰囲気が失われてしまった。堀 を再生することで、総構えという犬山が持っていた都市構造を呼び起こす。かつてまちが 持っていた一体感を取り戻す事で、犬山の持っている観光都市としてのポテンシャルをさ

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月

期は、公園として使われ市民の 憩いの場となる。

らに引き上げる。

4つのモデル  舞台としての犬山 

まちの中に水路を引き込む 町割り水路

04

まちの行事に合わせて水位を変化させる

水量が増えて来たのを見て、祭りの準備を始める

03

02 01

まちの行事に合わせて水位を変化させる

電車の窓から、外堀の水量の増加を感じる

犬山の特徴的な町割りは、堀の内側で完結しており、城下町として整備された影響を受けてい

再生された堀や街中に引かれた水路に関係付けれた4つの建築モデルを考えた。変化する水

る。さらに町割りに沿って水をまちの中に引き込む。町割りを可視化する事で、まちの性質を

量に合わせて、それぞれ機能や空間が変化する。犬山という舞台で、堀の水位変化と共に、

強めていく。まちなかでは水路の水量の変化と共に、祭りの会話が増え始め、まちは祭りの準

4つのモデルは町並みに彩りを与えていく。その彩りは電車や車で移動する人にも留まり、

備に取りかかる。

さらに広がっていく。


000

001

犬山の玄関口である犬山駅から、人々を犬山の まちへと誘う。水に導かられるように人々はま ちへとくりだしていく。

雨の日は駅前ロータリーの大きな傘となる。

01駅前モデル まちへといざなう

モデル概要 現代の犬山の玄関口である犬山駅の駅前に設置されるモデル。犬山駅は犬山城や本町通に訪れる際に使われる。外 堀の水位が一定の値を超えるとき、水が溢れ、駅前へと流れる込む事を考えた。祭りのとき、流れ込んだ水により 歩行者天国となり、その様子は日常から一変する。

駅前から水路に沿って、城や本町通りへと誘われる。

平面図(水量最大) バス待合所

観光案内所

祭りの風景が駅前から始まる。 カフェ

犬山駅

タクシー乗り場


3652

堀の水や雨水を浄化する機能を持つと同時に、木 曽川の様々なアクティビティをまちへと引き込ん でくる。

鵜飼船や屋形船といった犬山の文化が街へと引き込まれる。

02 外堀モデル まちに水を引き込む

浄化された水の中で魚が泳いでいるのが見える。

モデル概要 外堀と町割りの接点に設置されるモデル。普段は外堀の水を浄化する機能を持ち、公園の休憩場所として利用され、 水位が上昇するときは木曽川から観光船が引き込まれる。東側は観光船の発着所となり、西側は、祭り時において 増加する観光客のための借宿として利用される。

水量最大

船着場で屋形船の到着を待つ

平面図(水量最大) 水位が上昇することで屋形船が街へと姿を現す

待合所

水量最少 外堀

堀の水と犬山に降った雨水を浄化する 船着場

普段、堀は公園として住民に親しまれ、休憩所として使われる。


000

001

特徴的な町割りに沿うようにして、街中に立ち現れて

コミュニティの中心の場となる。

くる。住民間のコミュニケーションを促す、コミュニ ティの中心となり、犬山の文化の成熟の場となる。

03 街中モデル まちにとけ込む

モデル概要 犬山の町割りと空き地や駐車場の交わる点に設置されるモデル。街の寄り合い所として利用されコミュニティ の中心として機能する。普段は井戸端会議の場所として使われる。また地域の行事に合わせて空間が立ち現れ、 祭りの際の地域の拠点として利用される。 まちなかの縁側として、コミュニティの中心として使われる。 水量最大

水路に導かれるように人が集まり始める。 街の中での祭りの拠点となる 水位上昇によってスペースが生まれそこに屋台が作られる 2階建て住宅

屋台

テーブル

テーブル

水量最少

屋台

街の人たちが集まり語らう場所 2階建て住宅

縁側やテーブルが街の寄り合い所となる テーブル

縁側


3652

ある時は秘密基地として、またある時は子どもたちが営

子どもたちは祭りを通して街との接点を持っていく。

む屋台として、様々な思い出を育みながら、祭りを未来 へと伝えていく。

04 児童館モデル 未来へと祭りを繋ぐ

モデル概要 小学校と接する外堀に設置されるモデル。堀の水位が低い時は、外堀の中に隠れた秘密基地のような建築とな り、次第に水位が上昇すると徐々に屋根が姿を現し始める。祭りの際には、子どもたちが運営する屋台や出し 物が行われ、まちと小学校をつなぐ存在となる。 水量最少

水量最大

堀の中の隠れ家のような児童館

船が浮かび上がることで子どもたちと祭りをつなぐ

校庭

校庭

普段は秘密基地場所。子どもたちにとって思い出の場所となる。

校庭

校庭

徐々に屋根が立ち現れる。


065

066

東京の未来を考える。

本提案は、東京を持続可能な未来へと導く新しい行政区「東京24区」

DATE PLACE

を、老朽化に伴い、高架橋を撤去・地下化という形とは異なる方法で 改修・利用する計画である。 圧倒的交通量を支える土木的インフラに手を加え、そこに農村の振る 舞いを点から線へ、線から面へと波及させることにより、一つ一つが 24区というネットワークを介して、周辺の産業や生活、環境を巻き込 み、従来の東京の他者依存型の都市像に変化が生まれていくことを望 む。

東京24区は、小さな視点では「建築」と「土木」の境界の先に現象し 、大きな視点では「都市」と「農村」の境界に現象するのである。

01 東京の未来 東京の食料自給率はわずか1%である。このことは、東京で はほとんどお金を払うことだけでしか食料を確保できないと

都道府県別食料自給率

日本の将来推計人口(2005 年度)

いうだけでなく、もし仮に東京を大災害が襲い流通が途絶え たとき、自立的に食料を確保できない脆弱なシステムの中で 私たちが生活しているということである。

250

東京都 1%

140

生産年齢人口

120

100

200

また、日本は深刻な少子高齢化に悩まされている。東京は人 口における高齢者の割合がとてつもない速度で増加している。 しかし現在の経済優先の仕組みには高齢者が参加するような

40

20

50

それが今、求められている東京の未来なのではないだろうか。

60

100

仕組みが組み込まれているとは言いづらいのが現状である。 東京の都市像を持続可能なものに少しずつ変えていくこと。

高齢人口

80

150

0 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050

0

高齢人口は約 1,200 万人増加

(年)


067

068

この大きな流れの中に様々な機能を、途切れさせないように、連続

ゾーニング

的に配置した。農業を行う人たちのシェアハウス、周辺のオフィス

で働く人たちが子供を安心して預けられる保育所や高齢者の人たち が集う生涯学習施設など。ひと繋がりの道路の上は予期せぬ出会い や交流を育む、1つの街へと生まれ変わる。

宿場 市場 保育園 公園

加工工場 シェアハウス レストラン

田園

生涯学習施設

倉庫

牧場 役場

本提案では、複数ある拠点のうち、江戸橋JCTを敷地として設定した。 江戸橋JCTは日本橋小網町・日本橋一丁目・日本橋兜町の区域界にあたる日本橋川の上空に位置する。日本の

田園

道路元標が埋め込まれた日本橋であり、高速道路では江戸橋JCTを起点とするケースが多い。

03 地下化される首都高速道路 車のための場所から人のための場所へ 首都高速道路の再生を検討してきた国土交通省が有識者会 議において、老朽化した首都高速道路都心環状線は、高架 橋を撤去し、地下化を含めた再生を目指すとして、有識者 会議報告書を提出した。一日に百万台程度の車の走る道路 しては使えなくなるかもしれない。しかし、この不要にな った高架橋を生活の場として利用することはできるのでは ないかと考えた。首都高高架橋を新しい東京の大地として 再定義する。

老朽化した首都

地下化され不要になる高架

東京の新しい大地して考える

04 土木を解きほぐしていく 土木から建築へ 東京の膨大な交通量を支える土木インフラ だった首都高速道路。今そこに人のよりど ころはほとんどない。無機質で非人間的な 場所。人の手を入れていくことによって、 人がそこに集い、営み、語らう。そんな人 間的な場所へと変わっていく。

何も無い大地に苗を植え、水を与える

そこに人の手を入れる

土木を解きほぐしていく

人が集い、語らう。 人のための空間になっていく


東京 24 区

船着き場 - 東京の新しい親水空間 -

公園 - 長閑に一日を過ごす -

農場 - 都心に現れる農風景

東京23区内の主要地点および中央部である都心環状線のジャンクション部分にネットワークとしての東京24区における 拠点として設定し、市場や教育施設、役所などの機能を集約させる。東京23区の構造とリンクする形で拠点部分にある 程度の主要機能を集約することによって生産、流通、消費に関して合理的なシステムとして機能することが可能となる

02 東京

区とは

地下化によって生まれた新しい大地に東京の新しい行政区、東京24区を計画する。東京24区は都 市と正反対の存在である農村をモデルとするものであり、この内部では自立的な生活が営まれて いく。 首都高速道路のネットワークを踏襲し、計画された東京24区は、周辺の環境で働く人や生活する 人たちとも密接に関わることで成立する。近年都心部でも増加している就農希望者だけでなく周 辺企業やそこに通う会社員たち、そして彼らの子供たち、また周辺の大学に通う学生など様々な 人たちが参加するだけでなく、高齢者がこどもたちに農業を教えることやフクシマの被災就農者 の人たちを積極的に受け入れるなど農地の貸し借りだけではない多種多様な関係性が生まれる。 こうした1つ1つの関係性の広がりがネットワークとしての24区という特徴の下で、少しずつ 周辺の産業や生活、環境といったものに波及していき、東京の従来的な他者依存型の都市像に変 化が生まれていく。

東京24区と23区の関係


東京 24 区

断面図

田園

加工工場

シェアハウス 市場

保育所 公園 船着き場

サイクリングロード

牧場

日本橋川

05 スケールの変化

06 ディテール

3つのスケールで考える 解きほぐされた首都高の上、スケールの様々な場所が存在する。 家具のスケール。  テーブルだったりベッドだったり。 建築のスケール。  家になったり市場になったり。 ランドスケープのスケール。 畑だったり公園だったり。 3つのスケールの場所がたくさん生まれたことで、自動車のための場所から 人のための場所へとその姿を変えていく。

構成ダイアグラム

0

1

5

10m


071

072

IMPLEMENTATION


3652

3652

Hitonosu -A Human’s Nest-

DATE PLACE

BURIED DATE PLACE

Frame Chair DATE PLACE


071

072

3652 DATE PLACE

年=

日×

+ 日(うるう年)=

01 概要

tetsuson 2010

2

02 敷地 とは学生主体で運営する、

の活動拠点。日本郵船歴史資料館とし

全国のアート・デザイン・建築系の学生のた

て使われていた倉庫を改修している。元倉庫ならでは

めの合同卒業制作展である。

の大空間で、様々な分野の展示やパフォーマンスが行

ートし、

年からスタ

周年を迎えた”

”においてエントランスデザインと内部 展示を担当した。

われている。

の敷地のエントラ

ンスから海に面する裏側のエリアでのインスタレーシ ョンを提案した。


3652

03 コンセプト

04 プログラム

2日の可視化

白から赤へ

10年という時間がいったいどれほどのものなのか、私たちには容易に実感することが

まるで10年という月日が人々を変えるように

できない。本提案では10年の重みは3652日へと変換され、時間は球と線で構成され

「3652」は毎日その様相を変化させることを

考えた。そこで赤い風船を日々の終焉を告げ

個の 「 風 船 」 と い う 媒 体 に よ り 視 覚 化 さ れ る 。ひしめき、うごめき、ゆらめく

、風船の 集 合 は 会 場 へ 人 々 を 導 き 、 。10

に新しい場をつくりだす

年 の 長 さ ・ 重 み。 そ れ ら を 自 ら の 記 憶 と 照 らし合わせながら実感してもらいた

いと願っ て い る 。

るサインとして配していく。風船が刻々と変 化し、

1面が真紅に染

められるまで続くプロジェクトである。


073

074

ヒトノス Hitonosu -A Human’s NestDATE PLACE

01 概要 語 ら い の 森 イ ンス タ レ ー シ ョ ン

語 ら い の 森 イ ン スタレーション

年目のテーマ 語らいの森は千葉大学の象徴的な存在にも関わらず例年の大学祭期間における森の存在は忘 れ去られてる。学内が普段とは雰囲気を一変している中、この森だけが相変わらぬ様相だか らである。以前までの状況を建築的視点から解決し、かつ作品として空間の可能性を発信し ていくことが”語らいの森インスタレーションの目的である。 とは、必ずしもソファーやテレビの置いてある部屋的な空間を指すとは限 らない。音楽好きの家族には、楽器の散りばめられた演奏場がリビングに。また家族によっ ては、庭や運動場さえもリビングになり得るかもしれない。 私たちは、そこを取り巻く人々、環境によって多彩に変化する空間を

と考えた。

“流転の白”


ヒトノス

02 敷地 千葉 大 学 ・ 語 ら い の 森 象徴としての森 語らいの森は千葉大学の象徴的な存在であり正門を入るとすぐ目に入る緑豊かな公園が語らいの森である。学生をは じめ教員や地域の人々までが自由に各々の時間をこの森で過ごしている。森にはとても大きなケヤキがのびのびと生 えていており、ケヤキの木の下に多くの人たちが集まり過ごす風景は千葉大学の緑豊かなキャンパスであることを表 す象徴的な風景である。

四 季 折 々 の 表 情 をみせる 夏は緑々と生い茂る緑の葉っぱが夏の厳しい太陽の光を優しく遮り、気持ちのよい木漏れ日を私たちに届けてくれる 。秋になると葉っぱが鮮やかな黄色の木漏れ日となって森に降り注ぎ、情緒風情を感じさせてくれる。枯れ葉が落ち きり、森が落ち葉の絨毯となる頃、ケヤキは枝となり寒い冬の到来を教えてくれる。そして春には、新芽が芽生え、 新入生とともに新たな息吹を千葉大に与えてくれる。千葉大生や訪れる人々に癒しを与え自然の豊かさを感じさせて

千葉大学・語らいの森


075

076

03 コンセプト “ 森に人の為の巣を紡ぐ ” 蟻が 地中に巣をつくるように 魚が 水中に巣をつくるように 鳥が 樹上に巣をつくるように

ヒトは 森に巣をつくる 自然と寄り添い 居場所を紡ぎ出す 巣は 原始のリビングである


ヒトノス

04 プラン 森のなかにひと続きの境界を引く

密度の変化 壁はうねり波打ちながら渦を巻く。そうして生まれ

大学祭時の周辺環境、動線、既 存の木々、屋外テーブル、ベン チの位置、あくまでオリジナル の場所性を考慮し、プランを決 定。

た線同士の重なりが、壁の密度を生み出していく。

奥性 巣の奥へ奥へと進んでいく程に、壁の密度は濃くな り、外界から緩やかに区切られていく。

周辺環境の変化 周囲の喧騒、壁を通して見る風景、木々から漏れる 光、壁をなびかせる風、様々な関係性の中にこのヒ トノスは成り立っている。


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うずもれる BURIED DATE PLACE

うずもれる 一度解体され廃墟のようになった場所が家具や木や家具もろとも白い砂利で埋められます。街に白い雪が降ったみたいにその場所は瞬間的に一変します。時間的な差も物質的な差異もニュートラ ルにつながっていきます。砂利は歩きにくいかもしれないけれど、なんとなく過ごすうちにうまく歩けるようになるかもしれない。まるで自然の中でキャンプするみたいにその場所にだんだん人 がなじんでいきます。場所が人になじむのではなく、人がなじんでいく部屋。それはもしかしたら皆が持っているけれど、普段は出てこない隠された野生を引き出してくれるかもしれません。

概要 展覧会”

”への参加

2009 年 10 月 22 日∼ 11 月 23 日に東京・代官山にて行われた滞在型のデザイン展であり、

年の日蘭国交

樹立 400 年を記念して、日本とオランダのクリエイターがホテルの客室をイメージしてデザインするという ものである。 永山祐子建築設計の臨時スタッフとして制作に参加。施工だけでなく、ディテールの検討なども行った。約1ヶ 月にもわたる製作期間は、設計、施工、広報などの様々なプロの方たちの中に身を置くことができた本当に 刺激的な体験だった。


BURIED

うずもれる


079

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Frame Chair DATE PLACE


Frame chair

01 概要 つのデザインコンセプトから設計する フィールドワークで関わりを持った千葉県富津市金谷の観光会社から以来され、千葉県知事と会食を行う際に使用す

1.シンプルでシャープなデザイン

るための椅子の制作を依頼され製作を行った。要望としてシンプルなデザインであることを依頼されたことと、限ら

2.限られた工法の中で作ることのできるデザイン

れた予算の中で製作するために、工法と構造の成約が生じたため、右に挙げた3つのデザインコンセプトを考え、模 型によるスタディ等を行った。そこで、シナベニヤをレーザーカッターにて切り出し、貼り合わせることによって強 度を与える

3.構造的に合理的なデザイン

を提案した。

02 図面 側面図

側面図

座面図

背もたれ図

部材図面 模型によるスタディを行った後、モック アップを数個作成することにより、各種 寸法を決定した。特に、肘掛けの高さや

背もたれ断面図

角度、座面の高さや奥行きに関して、注 意深く設計した。

03 作り方 シナベニヤ ナラ材

レーザーカッターでフレームを切り出す

フレームを強力ボンドで接着する

フレームに座面を差し込む

ナラ材

もう一つのフレームも差し込む

背面をはめ込む

ニスを塗る


TRIP & PHOTOGRAPHY


TRIP in Europe Sweden

Finland

Norway Helsinki Oslo

Stockholm

Denmark Kopenhagen

UK

Belrin

London

Koln Germany

Paris

Switzerland

France

Venice Milano

Italy Sprit

Rome


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Sendai Fukushima

Okinawa Niigata

Tokyo Mt.Fuji Kyoto Osaka Naoshima Saga Nagasaki

Fukuoka

Oita Kumamoto Goto Islands Yakushima

Nagoya


Finland


Finland


LONDON


LONDON


Croatia


Croatia


Paris


Paris


Koln


Koln


BELRIN


BELRIN


OSLO


OSLO


ROME


VENICE


Mt.Fuji


Mt.Fuji


Yaku_island


Yaku_island


Nagaoka Fireworks


Nagaoka Fireworks


Setouchi


Setouchi


Hokkaido


Hokkaido


Kyoto


Kyoto


Osaka


Osaka


Tokyo


Tokyo


Kyushu


Kyushu


3652

THANK YOU

Portfolio by Kento Manabe  
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