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言葉「人間が神となった西欧近代」はまるで詩のよ うに書かれています。 伝統社会の すべての価値体系を見直し、 それまで存在しなかった価値体系を 創出するために案出された 文明と文化の思想。 人類史上初めて紡がれた この思想から、 人間が神となった 西欧近代を問い直していく。 なんと素晴らしい17、8世紀の西欧近代の定義 でしょうか。西欧近代は、 神 に変わって、「人間 が神となった」というのです。 神 はどうなったの ですか? 神 は多分、悪魔 にされたのです。神 があたえたはずの「人倫」が、悪魔の倫理(魔倫) に変貌させられたのですから。

1 文明」 と「 文化」

松宮秀治は、「「文明」「文化」とは西欧の啓蒙 主義思想が案出した概念であり、地上における人間 の営みの総体を支配しているのは神のような絶対的 な超越者ではなく、人間自身が自らの全行為の主体 的決定者であるとするこの概念の成立によって、人 間の運命は超絶者の意志の支配から離れ、人間自身 が自らの歴史の支配者となり、世界が自己の意志に よって主導されるもの、つまり歴史とは人間の意志 によって変革可能なものとみなされるようになった ということである」といいます。それを、歴史に則 して具体的にいえば、啓蒙主義以後の西欧人の歴史 意識はキリスト教のいう神の意志と摂理による被造 物史観による「普遍史」から解放され、歴史とは人 類の自らの活動によって形成してきた「世界史」で あると認識されるものに転換したということです。 また、「文明」は進歩の観念と結合して人間が生 み出す技術的、 科学的成果という方向をとりながら、 人間社会の物質的豊かさを促進させる価値の総称と しての伝統社会の宗教的価値に代わる価値観念体系 となっていく(松宮秀治)。それに対して「文化」

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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