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に成立したのでしょうか。 -

( 1) マックス ヴェーバーの人倫 マックス‐ヴェーバーは、 プロテスタンティズム、 とりわけカルヴィニズムの 人倫 が資本主義を生み だす原動力となったと説きます(以下、マックス‐ ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主 義の精神』大塚久雄訳、岩波文庫より)。 十六、七世紀に資本主義の発達がもっとも高 度だった文明諸国、すなわちオランダ、イギリ ス、フランスで大規模な政治的・文化的な闘争 の争点となっていた、したがってわれわれが最 、ル 、ヴ 、ィ 、ニ 、ズ 、 初に立ち向かわなければ信仰は、カ 、だ。当時この信仰のもっとも特徴的な教義と ム され、また一般に、今日でもそう考えられてい 、恵 、に 、よ 、る 、選 、び 、の教説[予定説]である。 るのが恩 カルヴィニズムの神がその信徒に求めたも 、 のは、個々の「善き業 (わざ)」ではなくて、組 、 ) に まで高められた行為主義 織 ( System )だった。カトリック信徒た ( Werkheiligkeit

ちの罪、悔い改め、懺悔、赦免、そして新たな 罪、それらのあいだを往来するまことに人間的 な動揺や、また、地上の罰によって償い、聖礼 典[秘蹟]という教会の恩恵賦与の手段によっ て全生涯の帳尻が決済されるというようなこ とは、カルヴァン派信徒のばあいには全く問題 にならなかった。こうして、人々の日常的な倫 理的実践から無計画性と無組織性がとりのぞ

、 かれ、生活態度の全般にわたって、一貫した方 、が形づくられることになった。 法

マックス‐ヴェーバーの『プロテスタンティズム の倫理と資本主義の精神』を要約すると、「近代資 本主義の精神の、いやそれのみでなく、近代文化の

、職 、理 、念 、を土台 本質的構成要素の一つというべき、天 とした合理的生活態度は──この論稿はこのことを

、リ 、ス 、ト 、的 、禁 、欲 、の 証明しようとしてきたのだが──キ 精神から生まれ出たのだった」につきます。それを 一語でいうと[人倫]です。資本主義の萌芽は、プ ロテスタンティズムの影響力の強い地域でみられ、 プロテスタンティズムの基本精神は合理化と禁欲を

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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