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期、ロココ期、そして19世紀から20世紀への絵 画の変遷がよく見て取れるように配置されているの もよいです。印象派に移る前に、どうも、オランダ 絵画、バルビゾン派の絵画の影響が強くあったので はないかとも思わせます。そこに、日本の浮世絵の インパクトがあり、いっきに印象派的絵画の世界が 開けた。中世、ルネッサンス、ゴシック、バロック 期、ロココ期の絵画を見ても、印象派的絵画世界に 直接繋がるものはありませんので。 パリ・ルーヴルみたいに芸術の権化みたいに装う 必要もなく、ハンガリー美術は素直で、しかも自国 の絵画で埋められるぐらいの実力があり、ヨーロッ パ絵画の流れを理解するにはうってつけです。 ( c) ブタペスト歴史博物館:ブタペスト歴史博物館へい くと、ハンガリーはドナウ川に開けた平野部で、ド ナウ川沿いに東からいろいろな民族が侵入してきた、 その歴史がよく分かります。石器、新石器、銅器、 青銅器がドナウ川とその支流で到る処でみられ、そ の後ケルト、ゲルマン民族が侵入してきて、鉄器が みられます。いずれの文化とも出土品が多く、その 意匠や造形が優れています。土器も良い物がある。 この地のドナウ川は、ライン川の各地の文化に比べ ると圧倒的です。

ケルト文化は、ハルシュタット( Hallstatt )で発 掘されて明らかになってきた文化です。ハルシュタ ットは、オーストリア中部オーバー・エースターラ イヒ州に属する小規模な 基礎自治体(ゲマインデ) にあります。ザルツブルク市にほど近く、オースト リア・アルプスの麓の湖水地帯ザルツカンマーグー ト地域の最奥に位置する景勝地です。ケルト文化は ドナウ川流域に展開して、開花したのは間違いない でしょう。ライン川流域で各地の博物館に行きまし たが、ケルト文化も貧相というか、あったかどうか も疑わしい限りでした。 そして、この文化的レベルは中世直前まで続き、 西欧は東欧に比べるとまるで原始時代だったとさえ いえます。少なくとも、ドンコロおじさんが地方を ころがり歩いた印象では。

( d) マーチャーシュ( ゴシック) 教会:マーチャーシュも

マーチャーシュ聖堂( Mátyás-templom )も、正式 名称は「聖母マリア聖堂」で、教会の伝承によると、 1015年に建造されたとあり、13世紀半ばにべ ーラ4世によってゴシック様式の教会として建てら れました。マーチャーシュ1世が1479年に南の

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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