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みでてきたのも、ここの 風水土」を読み解くと分か るような気がしてきます。

5 ドナウ川沿いのオークとゴシック教会 ドナウ川もライン川同様に、シュバルツバルトに 分水嶺があり、ここを源泉とします。ドイツ、オー ストリア、スロバキア、ハンガリー、やがてセルビ アとルーマニアの国境でドナウ川がカルパティア山 脈を越え、ブルガリアとルーマニアの国境を流れ、 ドナウ・デルタを形成して黒海に注ぎます。 ドナウ川をくだると、ライン川とはまるで違う景 観に出逢います。 ブナ科樹木が比較的残されており、 特に、ゴシック建築の装いがまるで異なるのです。 ドナウ川沿いの都市にもゴシック建築がありますが、 ライン川沿いの威嚇的でとげとげしいゴシック建築 にくらべて、穏和で丸みを帯びたゴシック建築で、 おなじゴシック建築とはとても思えないほどです。 このドナウ川沿いの都市は東方的な香りが入って きている感じで、東方教会(ギリシア正教)やイス ラム教も浸透してきています。ローマカトリック教

、会 、)がある程度勢力をもっていたら、排他的 会(協 教義により、魔女・魔男狩りがおこなわれていたで しょうが、ライン川沿いに比べると、あまり極端な 排他主義は採れなかったのかもしれません。結果か らすると、ここのブナ科樹木主体の森林地帯を、根 こそぎ破壊して略奪することは困難だったようです。 つまり、ドンコロ一族の大虐殺はドナウ川沿いの地 域ではあまり起きなかったと推察されます。したが って、ゴシック建築も虐殺記念とする必要もなかっ た。ライン川沿いのように、ケルト・ゲルマン古層

、 の異教徒(オークマン)とローマカトリック教会(協

、)との、ブナ科樹木森林をめぐる全面戦争も起き 会 なかった。もっというと、ドナウ川沿いでは、ロー

、会 、)の寡占を抑制する歴史的 マカトリック教会(協 地理的メカニズムが機能していたはずです。 ( 1) チェコのプラハ

聖ヴィート大聖堂( Katedrála svatého Víta )は プラハ城の第三の中庭に峻立する大聖堂で、現在プ ラハ大司教の司教座聖堂となっており、国教の地位 にあります。この大聖堂はゴシック建築の代表例と

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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