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ツバルトのドンコロ一族の虐殺と殲滅の記念碑です。 (アウグスチヌス派の修道院であったエヴァンゲー リッシュ僧院)で学んだ人々に、ヨハネス・ケプラ このようなゴシック大聖堂は、ライン川沿いに点々 と建築され、いずれも魔女狩りと魔男(オークマン) ー(16世紀後半~17世紀前半)、フリードリヒ・ シェリング(18世紀後半~19世紀前半)、ゲオ 狩りが峻烈を極めました。 ドンコロおじさんにとって、ゴシック教会・聖堂 ルク・ヘーゲル(18世紀後半~19世紀前半)、 であるゴシック建築は西欧ドンコロ一族の墓碑銘で、 フリードリヒ・ヘルダーリン(18世紀後半~19 世界虐殺遺産に指定すべき遺物です。 世紀前半)、カール・バルト(20世紀最大の神学 者といわれている)、グドルン・エンスリン(20 ( 2) チュービンゲン 世紀を生き、ドイツ赤軍の創設者)がいます。 チュービンゲンは、ネッカー川の河畔の古い中世 このチュービンゲンに日曜日に行くと、旧市街地 の街で、現在、8万7000人の街にチュービンゲ は人の波、また波で身動きが取れないほどです。満 ン大学(キャンパスをもたず、町の各所に大学の施 員電車の中を歩かされている感じでしょうか。狭い 設が点在)をはじめとする学生2万3000人がい 道の両脇には屋台やら露店が並び、まるで大腸の中 る学生の街です。チュービンゲンは、町全体がどれ で消化されている気分です。この大腸蠕動の流れに もこれも見応えのある堂々たる木組みの建物ばかり 身を任せると、ヘルマン・ヘッセが働いていたヘッ です。石の建物に比べると暖かみがあっていい。週 ケンハウアー書店も、ヘーゲルらが学んだエヴァン 末になると、多くのドイツ人観光客でにぎわうほど ゲーリッシュ僧院も、誰も気づかずにただただ押し 出されるだけです。ドイツの魂の故郷では、ヨハネ の人気で、 “The little big town” とも呼ばれ、ドイツ の魂の故郷ともいわれています。チュービンゲン大 ス・ケプラーも、フリードリヒ・シェリングも、ゲ オルク・ヘーゲルも、まるで気にとめる風もなく、 学、正式には Eberhard Karls Universität 蠕動運動にただ身をまかせる、これが正しい「ドイ といい、設立は1477年で、ドイツで Tübingen 最も古い大学の一つです。このチュービンゲン大学 ツの魂の故郷」の味わいかたなのでしょうか?

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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