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んと計算していこうということが最近 議論されおり、研究論文も出てきてい ます。気候変動と生物多様性あるいは 生態系サービスのシナジーないしトレ ードオフをもう少し定量的に解明する 必要があるというのが、今日のテーマ 1とテーマ3の連携ではまず考えられ ることです。 2つ目のテーマの持続な生産と消費

という問題も、生物多様性分野では非 常に重要な領域だといわれています。 たとえば、食料生産と消費者をどのよ うにつないでいくのか、そこにおける 企業の役割は何なのかということは長 く議論されているトピックです。グロ ーバルなスケールでサステイナビリテ ィを考えるときにも、消費行動をチェ ンジするということはよくいわれてい ます。人口が増加していくことと、物 質的な負荷が増大していくこととを分 離できないのか、それにはどういう消 費志向の変化がありうるのか、それを サポートする制度のあり方は何なのか ということが議論されています。 そのように考えてみると、今日の3 つのテーマは独立しているように見え て、実はさまざまな接点があります。 それが明示的にデザインされていない だけで、連携の可能性は十分にあると 私は感じています。

地域循環共生圏

福士 今日の3つのテーマはここI GESが取り組んでいるテーマでもあ りますので、当然テーマ間の連携をI GESの理事長はデザインしていると 思っているのですが。ここで何かご発 言をいただけますでしょうか。

武内和彦 IGES内における連携 は私がここにくる前からデザインされ ていました。IGESに限らず、いま の議論に関連して1つ申し上げますと、 今年の4月に環境基本計画が閣議決定 されました。その大きな目玉として、 環境、経済、社会の統合的な向上を図 る、そのためにSDGs(持続可能な 開発目標)を使おうと提案しました。 そしてもう1つの目玉が、地域社会の なかで、脱炭素型で、資源循環型で、 自然共生型の地域社会づくりをしよう ということで、 「地域循環共生圏」とい

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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