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佐渡の人々の本当に関心事に応える ものになっているのかというと、いわ ゆるGDPとか本当に生活に関連する ところも見せつつ、それに対しての生 態系サービスの貢献度がどれぐらいな のかということを示した方がより伝わ るのだろうと思います。ただ、実際に 2050年の佐渡の経済がどのような かたちになるのかというのは、1年後 の経済もわからない状況では予測する のは非常に難しいです。 今度の7月に行うフィードバックの ときには、佐渡の人々にこれではあま り響かないとか、今回の分析で佐渡の 人々にとっては何が面白いのか、何が 足りないのかを確認してみたいと思っ ています。実をいうと、今回は最初か ら生態系サービスについて分析すると いってしまっているので、佐渡の皆さ んの関心事がそもそもどこにあるのか の最初の聞き取りをしていませんので、 今後はもう少しそういったところもブ ラッシュアップしていければいいのか なと、いまの質問を受けて思ったとこ ろです。

中谷 直接的なお答えになっていな いかもしれませんが、自分があの研究 で考えていたシナリオ分析は、いま探 索的とおっしゃったことにすごく近い 発想があります。気候変動のような単 一の問題に対しては、将来のシナリオ を1つに決めて、そこからバックキャ スティング的に現在にもどってくると いうことができると思うのですが、持 続可能性というのは全然単一の問題で はありませんので、何かあらかじめ決 めて、バックキャスティング的に行く というアプローチは取れないと思いま す。 なので、 私の研究テーマでいうと、 あの対象地域の水利用システムにとっ て何が持続可能かというところから含 めて住民と一緒に考えたいというのが 発想としてありました。誰かがこれが

持続な水利用だといって、強いリーダ ーシップでそっちの方に引っ張ってい くというよりは、地域住民の人たちみ んなで議論してこっちの方向に行くと 決めて、将来もしかしたらあのときの 意思決定は間違っていたとなっても仕 方がないぐらいの、極端にいえばそれ ぐらいの感じで、地域住民の考えるこ とが大事という考え方を私は取ってい ます。

橋本 時間がかなり押していますの で、このセッションはこれぐらいで閉 じたいと思います。活発なご質問・応 答大変ありがとうございました。3名 の登壇者の皆さんに拍手をお願いしま す。

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サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

サステナ第47号  

気候変動、持続可能な消費と生産、自然資本と生態系サービス

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