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第三話

私は小学校にあがった。

アキ:一年生になったら♪一年生になったら ♪友達100人できるかな♪♪ ママ~、アキ、小学生になったんだね。

母:そうよ(^O^) アキもお姉ちゃんね。はい!ランドセル。

アキ:わぁぁい♪ランドセルだぁ((o(≧∀≦o)))


母は私にランドセルを渡してくれた。

真っ赤なランドセルに胸に、私はキラキラ した学校生活を描いた。

アキ:ママ♪学校いってきまーす!

母:いってらっしゃい!


先生:皆さん、おはようございます。皆さ んの担任の先生の井上朝子です。これから よろしくお願いします。

生徒:よろしくお願いします!!

アキの小学校生活は、こうしてドキドキの 中で幕を開けた。


私は、新しいクラスに緊張した。

そして、その緊張を引きずったままクラス に打ち解けないでいるうちに、周りの友達 はどんどんとグループを作って楽しそうに していった。

そんな中、乗り遅れた私は肩身が狭い思い をして、だんだんクラスの中でも影のよう にひっそりと振る舞うようになった。


母は毎日仕事に忙しく、私がクラスに馴染 めていないことに気付いていなかった。

母:アキ♪友達できた?学校は?

アキ:うん!楽しいよ。 ・・・お母さん今日のご飯何?

母:今日はご飯食べに行こうか!

アキ:やったぁ!!行こう行こう♪♪


私は、忙しい母に心配をかけさせまいと、 まだクラスに馴染んでいない悩みを打ち明 けることが出来ずにいた。


クラスメイト A:今週の土曜日パパとママ で海行くんだぁ♪

アキ:いいね!

クラスメイト A:アキちゃんはどこかいかな いの?

アキ:うちのママはお仕事だから(^O^)

クラスメイト A:え~、でもパパは?


アキ:うちは離婚してるねん(^O^)

クラスメイト A:あっ。ごめんね。

アキ:えっ!大丈夫だよ!!

クラスメイト B:パパに最新のゲーム買っ てもらう約束してるんだぁ!

クラスメイト C:オレも買ってもらうもんね ぇ!!


私は、父がいない家庭でも母のお陰で不自 由のない生活をしていると、自分の家庭に 自信を持っていたけれど、 こういう話を聞くと心のどこかで父親がい る家庭を羨ましく思う自分もいた。

気付けば私は、無意識のうちにそういった 会話から逃れるようになり、周りの友達を 避けて、 『あの子と自分は違うんだ…』

そう思い込んでしまっていた。


アキ:ママ、今日アキ熱っぽい。

母:えっ。熱あるか計ってみなさい。ママ 今日仕事休めないけど早く帰るようにする から。

アキ:わかった。寝てるね。

熱の中で一人で寝ている時には、母がいな い家が寂しかった。


私の小学校時代は、そんな感じで母にも友 人にも心を開くことがなかった。

そのまま、私は中学生になった。

そして私は、にぃなと出会った。


アキとにぃなの物語(3)