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「UNTITLED」のリ・クリエーションに向けて 岩渕貞太

[ダンサー/ 振付家] 

特集

INTERVIEW

いわぶちていた|玉川大学芸術学科にて演劇を専攻。演劇と並行して日本舞踊・舞踏などを学ぶ。ダンサーとして APE 、ニブロール、伊藤キム+輝く未来、Co. 山田うん、Ko & Edge.Co などに参加。 国内外のツアーに多数参加。2005 年に、初振付作品を発表する。2008 年・2009 年「坂あがりスカラシップ」に採択され、 『タタタ』 『細胞の音楽』を製作・発表する。

[音楽:大谷能生]の「リ・クリエーショ ―今回、『UNTITLED』

―振付はいつ頃から始められたのですか。

ン」になぜ取り組もうと思ったのですか。

岩渕―2005 年に初めて振付作品を作ったんですけど。えーと、

岩渕貞太[以下、岩渕]―2010 年 10 月に ST スポットで発表したこ

僕はもともと、ダンサーでやっていきたいと思っていたので、振付

のソロ作品では、大谷さんとテーマやアイデアを共有し、お互い

をする気がなかったんですね[笑]。むしろ、なぜダンサーは振付

が ダンスのための音楽でもなく音楽に合わせたダンスでもない作

をしないと一人前って思ってもらえないんだろうか、と思ってたん

自分のスタイルを探している段階のアー

品 を目指しました。これまで僕は、ダンサーとして身体感覚は

ティストは、もうちょっとその過程で起き

ですよね。でも、 ダンサーとして参加していた 「伊藤キム+輝く未来」

培ってきたのですが、それを振付家として観客に伝える方法論の

で知り合った仲間と共同で公演をすることになり、自分で作品をつ

実験を重ねていました。ただこの作品では、いわゆる最初から最

くったら面白くって。現在のアプローチと全く違う作品なんですけ

後まで動きを厳密に決めるような振付をせずに、体を動かすルー

どね。その後 2008 年の 「坂あがりスカラシップ」に応募をして、もっ

ルと動く方向性などを決め、後はそのルールに沿って動きが生ま

と本格的に振付をしていこうと思いました。そして、ここ 1-2 年で、

れて行く。そんな方法論を試してみて、ちょっと形になりそうだなっ

自分の身体感のフォーカスも絞れて来たし、一緒に活動を考えて

てところまで行けたんですね。それは、スタッフとコンセプトへのア

いける人との出会いもあり、色々と環境が整ってきていると感じて

のですか。

プローチを話したり、大谷さんとダンスと音楽の関係について対

いますね。

米原―そんなに潤沢な予算が特別あ

話する中でカタチが見えてきたので、そこをさらに掘り下げる機会

―制作の米原さんからも、お話を聞い てみたいのですが。最初の頃、岩渕さん とはどんなお話をされていたのですか。 米原―岩渕さんもよく言っていて、私 も感じていたことは、アーティストが公演 だけに目標を定め過ぎているような気が していて。もちろん公演を続けることが、 理想的なカタチだとは思うんです。ただ、

ていることを知ってもらうこと、年一回し か公演がなくても、様々なかたちで知っ てもらう方法を作って行くことが大事かな と。じゃあ一年をどう過ごすか。ワーク ショップを定期的に開催したり、ウェブサ イトを立ち上げたり、そういったことに取 り組みましたね。 ―細川さんは、どのように参加された

るわけでもないけれども、どんどん知っ てもらうことが大事な時期だと思ったんで すね。やはり、ある程度広報をしっかり

ている細川浩伸さんらとチームで動いているという印象ですが。自

いったものだったのですか。

分自身が、チームで動くことで変わったことはありますか。

岩渕 ―以前、ライン京 急[大 谷 能 生と山縣太一によるユニット]

岩渕 ―2008 年に発表した『タタタ』が終わった時点で、制作

主催のイベントに僕が出演した時「何かやるんだったら、音つくる

面が課題だと分かっていました。僕から米原さんに相談をし、一

『UNTITLED』をつく から声かけてね」と言ってくれたんですね。

緒にやっていただくことになりました。身体地図としては、2009

るにあたって、コンセプトを固めているときに、「大谷さんにお願い

年の『細胞の音楽』が最初の公演ですね。以前は全部自分のア

でやり取りして、必要があれば会ってと

したい」というアイデアが出て、お声をかけました。実際、ご一緒

イデアでやらないと違うものが見えちゃうんじゃないかと、あれもこ

いう感じですかね。

してみると音楽家という立場よりもっと広い関わり方というか。批

れもとやってましたけど、今は僕はやりたいことを提示して、スケ

評家でもあり、色々な知識や言葉を持っている方なので、僕が

ジューリングや物事を進め方、広報物のイメージ、外部との関係

曖昧で言葉にならないアイデアを投げかけると、具体的な言葉

の作り方など、その実現の方法はみんなで話し合うカタチが見え

にして返してくれる。批評してくれると言うか。ただとても不思議

てきました。話し合う時間が、 とても贅沢だなと思っています。正直、

な人で、稽古場で一番踊ってるのが大谷さんだったりする時もあ

一年目はチームで動く良さがよく分からなかったんですけど、今は

ります[笑]。

僕自身が集中すべきところが分かってきた感じです。

―ダンサーとしての活動は、どのようにスタートされたのですか。

―それでは最後に、この一年間アサヒ・アートスクエアを舞台に

岩渕―大学では俳優を志して演劇科に入ったんですけれども。

どのように活動を展開されていくのか教えてださい。

ただ、ざっくり言うと、すごい演技が下手だったんですね[笑]。

岩渕―まず一番大きなものは、秋頃にリ・クリエーションした作

で、学科が演劇舞踊学科だったので、身体表現やバレエ、日

品を発表することですね。それまでに、ワークショップや公開稽古

本舞踊のクラスもあったので、そっちの身体表現系のクラスを受

などを行う予定です。秋から冬にかけては、2012 年 1 月もしくは

けたときに、楽に体が動いた。向いてるかなと思って、先輩だっ

2 月に横浜で単独公演を予定していて、その作品製作にも着手し

た APE の楠原竜也さんに相談したら、コンテンポラリーダンスっ

ます。また、「身体と音楽」をテーマにした、ワークショップを大

てものがあるよと。そこから、ダンス公演を観たり、舞踏のワー

谷さんと開催したいなとも思っています。機会をみつけて、トーク

クショップに参加したり、バレエ教室に通ってみたり、個人的に

も行います。作品を作るときに影響を受けたアーティストや、今話

色々模索しました。そんな時、たまたま横浜ダンスコレクション

したい人と対話していきたい。記録は、ウェブや冊子等で発信す

のワークショップで、ニブロールの矢内原美邦さんにお会いして、

ることも考えています。

そこで声をかけられ出演した公演が自分にとっての初めての舞台

―楽しみにしています。今日はどうもありがとうございました。

のスタッフとして、岩渕さんの作品をみて いることも心強かったですね。 ―定期的に集まったりとかされるんで すか。今回の応募に関してもみんなで話 したりとか。 米原―今は定期的に稽古場に行って、 必要なこと話して、あとはメールベース

 応募に関しては、「UNTITLED」の

初演後に、岩渕さんも大谷さんも、敢え

て名前のつけないこの実験を、名前のあ る作品に発展させたいね、という話をし ていたんですね。それをするなら、アサ ヒ・アートスクエアがちょうど公募してい た、「Grow up!! Artist Project」がぴっ

たりじゃないかと。出しませんかって提案 したんですよね。

「キック・オフ !! 稽古場公開」 日時| 2011 年 2 月 9 日(水) 

20:00 - 21:30

入場無料/途中入退場可 お問合せ|アサヒ・アートスクエア 昨年発表した『UNTITLED』のリ・ク

リエーションに向けて、大谷能生さんと の稽古を公開します。

Asahi Art Square Grow up!! Artist Project 2011

イベント情報

INFORMATION [その他のイベント|2 月­ 3 月]

でした。

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[ 聞き手|アサヒ・アートスクエア事務局 2011 年 1月13 日]

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1-4 |ソロ・パフォーマンス『UNTITLED』 2010 年 10 月 14 日[木]―16 日[土] 撮影| Kazuyuki Matsumoto 5-8 |ワークショップ 『感じて動く、よろこぶ身体。 』with music 2011 年 1 月 8 日[土]・9 日[日] ゲスト|大谷能生[批評家・音楽家] 撮影| Hironobu Hosokawa

アサヒ・カフェナイト「めざせ 100 万人の

ELEES /関亜紀子/藤本光恵/村松

日本女子体育大学ダンス・プロデュー

JCDN ダンス作品クリエイション&全

結城座 江戸糸あやつり人形芝居「三

ウポポ大合唱 ! vol.2 マレウレウ祭り」

千花/村松利紗[ダンス]/野坂茉莉絵

ス研究部 自主公演 11「ないしょ」

国巡回プロジェクト「 踊りに行くぜ !!」

島 近代能楽集 邯鄲[かんたん]/

日時| 3 月 4 日[金]開場 13:30 /開

Ⅱ [セカンド]

葵上[あおいのうえ」

演 14:00、開場 18:30 /開演 19:00

日時|3 月 11 日[金]­12 日[土]

日時| 3 月 18 日[金]­27 日[日]

日時| 2011 年 2 月 13 日[日]17:30 開

[写真]/吉開菜央[映像]

場/ 18:30 開演

予約・問合せ|

料金| 3,800 円[200 名限定/オール

e-mail: nic_4_nic@yahoo.co.jp

料金|前売 1,500 円/当日 2,000 円

料 金|前 売 一 般 3,000 円/学 生 2,000

料 金|自由 S 席

スタンディング]

主催| nic

出演|日本女子体育大学学生

円/ペア 5,000 円、当日一律 3,500 円

4,000 円[全席自由]

予約・問合せ| e-mail:naisho110304@

上 演 作 品|「 終わりの予 兆 」 作・ 演

原作|三島由紀夫  演出|松本修  人

yahoo.co.jp

出・構成ほか:上本竜平[AAPA]|

形美術|林静一  音楽|斎藤ネコ  出

「CANARY- S の様相 」 作・演出・

演|十二代目/結城孫三郎/結城千恵

CAVA Edinburgh festival fringe

出演|マレウレウ/ UA

協賛| manny

*詳細は http://ameblo.jp/n-i-c

entertainment

2010 東 京 凱 旋 公 演「Continent」

web 予約|http://www.p3.org/aas/

日時|2 月 4 日[金]­ 6 日[日]

問合せ|Tel.03 -3353-6866[ P3 ]*

料金|前売

平日 13:00­19:00

開幕ペナントレース「アントンとチェー

ペア券 5,400 円[ 2 枚 1 組]、学生割

主催|アサヒ・カフェナイト実行委員会

ホフの桜の園」

引 2,300 円[要学生証]

企画制作| P3

日時| 2 月 25 日[金]­28 日[月]

AAF2011「ネットワーク会議」

ほか:村山華子

作・演出|丸山和彰、出演|黒田高秋/

Chikar Studio / vinylsoyuz

料金|前売 3,500 円/当日 4,000 円

日 時 |2011 年 3 月 5 日[ 土 ]13:00-

予約・問合せ| e-mail:

2,800 円/当日 3,000 円 、

3

の米原晶子さん、技術的なサポートや撮影やデザインを担当され ―大谷能生さんと共同で作品製作に取り組むきっかけはどう

た。それと、細川さんは急な坂スタジオ

2

―「岩渕貞太 身体地図」についても、聞かせてください。制作

にしたいなと思っています。

していきたい。そういう面を中心に一緒 に考えてくれませんかーとお声掛けしまし

1

art and environment /

主催|ダンス・プロテュース研究部 *詳細は http://www.danprs.com/

5,500 円 /自由 A 席

構成・振付ほか:前納依里子|「カレ

/結城座人形遣い ほか

イなる家族の食卓 」 作・構成・演出

予 約・ 問 合 せ| e-mail:info@youkiza.

jp / Tel.042-322-9750[結城座] jcdn@jcdn.org

主催|公益財団法人江戸糸あやつり人

藤代博之/細身慎之介/田中優希子/

特別協賛|アサヒビール株式会社

作・演 出・出 演|村井 雄  出 演|高 .ok.

20:30|3 月 6 日[日]10:00-15:00

/ Tel.075-361-4685[JCDN 事務局]

形結城座

丸山和彰

*詳細は http://www.p3.org/aas/

a. 崎 拓 郎 / 大 窪 寧 々 / 友 松 栄 /

料金|入場無料 交流会のみ 1000 円

全体企画・制作・主催|

協賛|東レ株式会社/東京コカ・コー

予約・問合せ| http://pia.jp/t/

G.K.Masayuki /巌汰・G・くらっしゃー

予 約・問 合 せ | e-mail:

NPO 法人 Japan Contemporary

ラボトリング株式会社/アメリカン・エ

Tel: 0570-02-9999 【 P コ ー ド 409-

nic 初単独公演「真実はなだれの中に」

/寺本勲ほか

artfes.net / Tel.03-3353-6866[AAF

Dance Network[JCDN]

クスプレスインターナショナル ,Inc /株

[チケットぴあ]、Tel. 080 - 6656404】

日時| 2 月 19 日[ 土 ]18:00 開 場 /

予約・問合せ| e-mail:

実行委員会事務局]

助成|アサヒビール芸術文化財団  

式会社コクテール堂/

0488 / Fax. 03-5511-6509 / e-mail:

19:00 開演

com / Tel. 070-6475-0631[吹上]

主催|アサヒ・アート・フェスティバル実

協賛|トヨタ自動車株式会社  

助成|文化庁芸術振興費補助金[芸

info@kaimakup.

joho@asahi-

cavaticket@yahoo.co.jp[CAVA・さば]

料金|前売 2,900 円/学生 2,500 円/

主催|開幕ペナントレース [オフィス開幕]

行委員会

協力|アサヒビール株式会社

術創造活動特別推進事業]

主催| CAVA

当日 3,000 円

*詳細は http://www.kaimakup.com

特別協賛|アサヒビール株式会社

平成 22 年度文化庁芸術団体人材育

*詳細は http://www.youkiza.jp/

*詳細は http://cava-mime.com

出演|青木絵未梨/荒井凛/石黒香/

助成|アサヒビール芸術文化財団

成支援事業

磯貝なおみ/伊藤みなみ/碓井菜央/

*詳細は http://www.asahi-artfes.net/

*詳細は http://odori2.jcdn.org/

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岩渕貞太「UNTITLED」のリ・クリエーションに向けて