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第 73 回 信州松本

彼 と 大 旦 那 の 社 長 の 父 子 は ス ペ イ ン 語 ペ ラ ペ ラ。

トーヴェンの交響曲第7番であった。

立 っ て い る。 二 〇 一 六 年 八 月 の ス テ ー ジ は ベ ー

信 州 松 本 は 城 の 街、 民 芸 の 街、 そ し て 文 明 開 化

親 子 二 代 メ キ シ コ 留 学 経 験 者 で、 ア グ ア ス・ カ リ

の 街。 松 本 と 言 え ば 蔵、 と い う く ら い 土 蔵 の あ る

エ ン テ ス 市 の 近 郊 に 留 学 先 の ホ ス ト・ フ ァ ミ リ ー が お ら れ る と の こ と で、 信 州 松 本 で メ キ シ コ の 話

堂 々 た る 家 屋 が 多 く 見 ら れ る。 戦 後 し ば ら く は、

け に 、「 サ イ ト ウ キ ネ ン フ ェ ス テ ィ バ ル 松 本 」 の

未 知 の 町。 し い て 言 え ば、 自 分 が 音 楽 関 係 者 な だ

て の 松 本 は、 ス キ ー へ 行 く 時 に 通 り 過 ぎ る だ け の

た 幸 運 は 結 果 論 に 過 ぎ な い。 そ れ ま で の 私 に と っ

も の、 極 上 の 蕎 麦 も お 酒 も 芸 術 も、 紹 介 し て 貰 え

係者がロンドン同窓会を松本でやる運びとなった

ト の 故 郷 が 松 本 で、 彼 女 の 呼 び か け で ロ ン ド ン 関

持 つ 美 を、 直 感 で 見 て ほ し い。 こ れ は 殆 ど 無 名 の

処 で、 何 に 使 っ た か と い う こ と で な く、 そ の 物 の

て く る 物 の 美 を 感 じ る こ と の 方 が 大 切。 何 時、 何

そ の 説 明 が あ っ て 物 を 見 る よ り、 無 言 で 語 り か け

いかと言うと、色、模様、型、材料…、色々ある。

た の で あ る 。「 美 し い も の が 美 し い 。で は 何 が 美 し

文化センスある人々の心があってこそ守られてき

に 成 功 し た そ う で あ る 。国 宝 、松 本 城 も 、蔵 の 町 も 、

な っ て 呼 び か け、 今 の 古 き 良 き 町 並 み を 残 す こ と

ど こ に で も あ る 町 の よ う に、 壊 さ れ 改 築 さ れ 近 代

にも花が咲いた。

開 催 都 市 と し て の 認 識 で し か な か っ た。 こ の 音 楽

職 人 達 の 手 仕 事 で 日 常 品 。 美 に は 国 境 は 無 い 。」松

化 が 進 み つ つ あ っ た が、 地 元 の 文 化 人 が 中 心 に

祭 は 昨 年 二 〇 一 五 年 か ら、 名 前 を 変 え て「 セ イ

本 の 民 芸 運 動 の 指 導 者、 故・ 丸 山 太 郎 氏 が 松 本 民

そもそも毎年松本ツアーをやるようになったの

ジ・ オ ザ ワ 松 本 フ ェ ス テ ィ バ ル 」 と な っ た。 世 界

は、 ロ ン ド ン か ら 帰 国 し た 知 り 合 い の ア ー テ ィ ス

の 小 澤 征 爾 が 主 催 す る 音 楽 祭 の 開 催 地 が、 こ の

芸館に残した言葉だそうである。

だ。 宿 は、 松 本 か ら 車 で 三 十 分 の 浅 間 温 泉。 か の

を 試 し、 宿 で は 夜 も 朝 も 露 天 風 呂 の 温 泉 を 楽 し ん

の 蕎 麦 に 舌 鼓 を 打 ち、 信 州 の い ろ ん な 種 類 の 地 酒

て い る。 今 年 も 2 日 間 で 5 軒 の 蕎 麦 屋 を 回 り 最 高

た ち と の 信 州 松 本 へ の 蕎 麦・ 温 泉 ツ ア ー を 実 施 し

こ こ 3 年 連 続、 夏 に は ロ ン ド ン で 知 り 合 っ た 人

匠 が 次 々 と 亡 く な る 指 揮 者 界 に あ っ て、 今 な お 輝

ス、 ブ ー レ ー ズ、 マ ゼ ー ル、 ア ー ノ ン ク ー ル と 巨

の は 彼 が 二 十 三 歳 の 時 で あ る。 ア バ ド、 デ ー ビ

す る や、 ス ク ー タ ー に ま た が り パ リ へ 向 か っ た

て 地 中 海 へ。 目 的 地 の 仏 国、 マ ル セ イ ユ に 上 陸

東、 ア フ リ カ 諸 国 を 通 り な が ら、 ス エ ズ 運 河 を 経

た。 貨 物 船 に 乗 り 込 み、 フ ィ リ ピ ン、 イ ン ド、 中

ち。 桐 朋 学 園 で は 名 伯 楽、 斎 藤 秀 雄 の 弟 子 と な っ

れていて彼らを魅了していた。

う に 思 え る こ の 町、 今 回 も 外 国 人 観 光 客 が 多 く 訪

の魅力は国境を越えてまでして発信されているよ

控 え め な 歴 史 と 伝 統 の 主 張 を 感 じ さ せ つ つ、 そ

私 の お 気 に 入 り の 地: 松 本 で あ る。 満 州 国 の 奉

温 泉 地 で は 最 高 級 の 宿「 玉 の 湯 」 な が ら、 平 日 な

天( 現・ 中 国 の 瀋 陽 ) で 生 ま れ、 五 歳 か ら 日 本 育

ら で は の 特 別 価 格、 素 泊 ま り 6 千 円 で 味 わ う こ と

き 続 け る 数 少 な い 巨 匠、 小 澤。 そ の 彼 は 世 界 中 を

草間の最新作品も追加されていた

年 の 音 楽 ジ ャ ー ナ リ ス ト。 13

会」 、在英・東京下町の会、各会員

ロ法務研究会、移行経済勉強会「イコンの

モスクワぐでんぐでん隊、ロンドンジェト

マ ー ン 協 会、 オ ー ケ ス ト ラ AfiA 、紀尾井 シンフォニエッタ、小町碧ファンクラブ、

長 の 他、 日 本 チ ェ コ 友 好 協 会、 日 本 オ

カ サ ス 研 究 所 理 事、 村 中 大 祐 後 援 会 幹 事

学( 仏 独 露 ) 。 N P O 中 央 ア ジ ア・ コ ー

輪 行 と 千 ベ ロ。 趣 味 は ヴ ァ イ オ リ ン と 語

ン の 教 会 等 で 出 演。 最 近 の マ イ ブ ー ム は

て、米カーネギー、英バービカン、ウィー

渡 航 国 は 六 十 か 国。 フ ル ー ト 奏 者 と し

欧州在住歴

文・写真:ヒロ・ミヒャエル 小倉 葛 飾 区 出 身。 ウ ィ ー ン、 ロ ン ド ン な ど

あの因縁の国境。歩いて跨ぐ国境。

が 出 来 た の が 最 高 で あ っ た。 宿 の 専 務 で あ る 若 旦

国宝;松本城のそばにも蕎麦屋の名店多数

転 戦 し た 後 に は、 こ の 信 州 松 本 市 の ス テ ー ジ に

松本美術館の裏手のお店「山がた」

平成の名水に選ばれた湧水の井戸

大きな屋敷は池上事務所とあるが個人宅?

民芸家具の内装の老舗の居酒屋「しづか」

松本市美術館の入口では草間彌生の 壮大な作品がお出迎え

那 に 最 高 の も て な し を 受 け た の も 、不 思 議 な ご 縁 。

なわて通り「弁天」の蕎麦

Euro News_ 国境を越えて | 6

Euronews autumn 2016 no 142